最終回
かねてから噂になっていた通り、遂に最終回を迎えてしまった第29回。
2006年からはFMに拠点を移して、名前も新たに頑張っていくとの事なんで、
各人ともにノスタルジーな気分は控えめな感じとなっていますけども。
DJの2人は印象に残ったゲストとしてCoquettishのヒデ氏を挙げていましたが、
自分はSee Her Toniteのサタケ氏とGuitar Plus Meのシオザワ氏が参加した第5回、
そして、Baby Little Tabletsのカズ氏が参加した第21回が印象に残っております。
あと、“来年からはFMで”というのはDJツチヤ一流のアーバンジョークです。
他の面子が、それを完全な嘘と知りながらも話を合わせていたのは、
世間一般では“泳がせる”と言われているテクニックでありますね。
なんか本当に信じていた人がいたらしいんで、一応付け加えておきますが、
新番組は従来通り、Senseless Recordsのサイトで公開されます。
ほいで、ドウドウ君が登場する際のBGMは「帰ってきたウルトラマン」より。
MAT(Monster Attack Team)が出撃する時のテーマ。通称、ワンダバコーラス。
MATの正式名称は日本語に訳すると変だとか、そんな事はどうでもよろしい。
ここで自分が言いたいのは、エヴァの庵野秀明が若い頃に撮った同人映画、
「ダイコンフィルム版 帰ってきたウルトラマン」を知っている人はいませんかって事ですから。
何年か前にDVD化されてるから知ってる人がいてもおかしくはないと思うんですが。
ウルトラマンを素顔のままの庵野氏自身が演じるという何ともアレな逸品。
曲名(タイムテーブル)
イントロ:Goober Patrol - Hay, Hay Thrice Hay (00:00〜)
01.Skimmer - Down To Earth (16:42〜)
02.Travis Cut - Tonight's Too Late (32:03〜)
03.Joe Ninety - Building (35:44〜)
04.Venus Beads - Wolf On A Chain (37:34〜)
アウトロ:Frankie Stubbs - I Can't Help Falling In Love (43:09〜)
曲紹介

イントロ:Goober Patrol - Hay, Hay Thrice Hay(From:Dutch Ovens)
前回に引き続き、B級UKメロディックの星であるGoober Patrolの2ndより。
ショボ過ぎの感があった1stアルバムと、再結成後のメロコアに傾いた音の間で
儚く揺れるような奇跡的なバランスを誇る、本当に本当に良いアルバム。
このアルバムの後にSnuffy SmileからリリースされたSnuffへのトリビュートでは
Goober Patrolは超弩級の名曲「What Kind Of Love」をカバー。
カバーと言うよりコピーと言った方が適切な感じですけど、やっぱりグッと来ちゃう。
あと、同じくSnuffy Smileからの「The Best Punk Rock In England, Son」に収められた
「Waiting」はGoober Patrolの持つショボさ加減が前面に押し出された佳曲となっています。
で、ドウドウ君が登場した際の、ピストルがワルサースルー(悪さする)というのは
少年ガンガンで連載された、たかなし霧香による同名の漫画よりサンプリング。
この言葉に続いて、“拳銃(コルト)は俺のパスポート、硬くて黒いパスポート”とか
“いつ暴発するか分からない危険な代物”などといったアレに繋げたかったらしく、
本当は膨張率よりも、こちらをピックアップして欲しかったとか、そうでないとか。
ちなみに、宍戸錠が主演した映画「拳銃は俺のパスポート」は、
近藤真彦が歌う名曲「アンダルシアに憧れて」の歌詞でも引用されております。
そう言えば、ラジオの題名の候補として応募された中の1つ、
「ミッドナイト・シャッフル」も、この近藤真彦の曲でありましたっけ。
それと、同じデリンジャーでも、ドウドウ君の仇名の方はDerringer Twoで、
その元となったバンドの方はDillinger Fourという綴りなので注意して下さいね。
ついでに書いておくと、下ネタスナイパー(SNスナイパー)ってのは、
ワイレア出版から刊行されていた雑誌「SMスナイパー」を意識したモノ。
最終回の放送には、えみ様ともやし嬢が欠席だったため、
彼女達をスナイプ(狙撃)する事が出来なかったのは非常に心残りであります。

01.Skimmer - Down To Earth(From:Split With Navel)
NavelのUKへのツアーを記念してリリースされたスプリット盤より。
こちらはCrackleとSnuffy Smileの両レーベルからリリースされていますが、
それぞれSkimmerの収録曲が違いまして、この曲はCrackle盤に収録されている物であります。
また、Snuffy Smile盤に収録されている「From The Heart」も題名に違わぬ良い曲です。
両盤ともに収録されている「Summer Girl」は、Skimmerの前身バンドであるThe
Sectのカバー。
The Sectのバージョンよりもテンポを速めた胸が高鳴る事必至の名曲。
そして、Navelの方も同じくThe Sectの「Forever Seventeen」をカバー。イカしてます。
話は変わりまして、この場をお借りして謝らなければならない事があるのです。
内田有紀の番組は、やっぱりAMのニッポン放送でオンエアーされた物でした。
「広末涼子のがんばらナイト」と勘違いしてたっぽいです。すいません…
ちなみに、岸谷五朗がホンジャマカの恵と共にパーソナリティーをしていたのは
「東京レディオクラブ」と言いまして、岸谷五朗、恵俊彰の両人ともに
この番組を機に一般の人々にも名前が知られる事となったそうです。
あと、ツチヤ氏がラジオのお手本にしたいとする伊集院光については、
「深夜の馬鹿力」や「Oh!デカナイト」が有名なところですが、
彼は「笑点」でおなじみの三遊亭楽太郎に落語家として弟子入りしていた頃から
パーソナリティーとしてのキャリアを積んできたAMの重鎮であるのです。

02.Travis Cut - Tonight's Too Late(From:Shambles)
Travis Cut自身のレーベルFireflyからリリースされた3rdアルバムより。
2ndアルバムにあった破天荒な勢いは多少薄れているものの、
より洗練されたメロディを聴かせる音源となっています。
でも、初めて聴く方にはGoober PatrolのメンバーによるThem's Goodと、
Snuffy Smileの両レーベルから共同リリースされた「Another Day, Another Drummer」がオススメ。
それまでに出されていた多くのシングル(1st EPと2nd EPを除く)を全てまとめた物で、
この音源の1〜3曲目を聴けば、あなたもきっとTravis Cutの虜となりましょう。
たっぷり21曲が収録されている上に、Snuffy Smile盤は1000円という親切な価格ですしね。
さて、音源をまとめると言えばアレです。
我等がDJツチヤ率いるPeace Of Breadのディスコグラフィー盤が
Water Slideからリリースされるという嬉しい報せが入ってきました。
当サイトでも何度となくリリースして欲しい旨を書いてきただけに嬉しい限りです。
今までに発表した音源(デモを含む)を一気に収録したという物ですが、
ツチヤ氏本人にとっては1stアルバムを再発するに伴って、
ついでにボーナストラックを付加した感じという事だそうな。
何だかNavelの「1994-1999」みたいで素敵じゃないですか。
この「1994-1999」でNavelに魅せられた人も多い事かと思います。
自分は、Peace Of Breadにとっても今回のディスコグラフィーが
より多くの人に知られる契機となる事を願っておりますよ。

03.Joe Ninety - Building(From:Lifetime Of Empty Threats)
現在はDauntless Eliteとして活躍するLeeとAndrewが以前に参加していたJoe Ninety。
Dauntless Eliteと比較すると、よりメロディック一直線といった印象を受けます。
同時期に活動したDugongと並び、昨今のUKでは抜きん出た感があったバンドでした。
彼等の音源の中では1st EP「Short On Ideas」がフェイバリットであります。
また、残りのDauntless Eliteのメンバー2人が以前にやっていたFig.4.0もカッコイイです。
さて、自作自演であると某巨大掲示板で叩かれたドウドウ君ですが、
そういう事なら当サイトこそ、まさに自作自演を具現化したモノでしょう。
自分で作成してるのに自らを“ドウドウ君”と書く辺りは、
こうして素の状態で見ると我ながら本当に気持ち悪いと思います。
さらには、この放送の中盤でSnuffy Smile&Friendsという事柄について話す際に
“だから…”という接続詞をむやみやたらと使っているのには心底から辟易しますよ。
まぁ、自虐の真似事はこれくらいにして話を本題に戻しましょうか。
つまり、ここで言う本題とは、極楽とんぼが昔にやっていたラジオの事です。
その1つとして挙げられた毎日放送での深夜番組「オレたちやってま〜す」は、
Tetsu(ラルク・アン・シエル)、城島茂(V6)、國府田マリ子(声優さん)、
そして、極楽とんぼが一同に会してパーソナリティーを務めた異色の番組。
月曜日のみに放送していたのが、後には月〜金の各曜日に拡大される事となり、
それぞれの曜日にはアイドル、芸人、声優が、まんべんなく配置されたのであります。
主なところを挙げると、アイドルでは吉岡美穂、優香、小池栄子、さとう珠緒、
お笑いでは雨上がり決死隊、山崎邦正、藤井隆、よゐこ、山田花子、
声優では林原めぐみ、椎名へきる、堀江由衣などが出演しておりました。
ただ、ここまで書いておいて今さら言うものアレですが、
ツチヤ氏が聞いていたのは極楽とんぼの別の番組であるみたいですけど。

04.Venus Beads - Wolf On A Chain(From:Transfixed EP)
この曲は、Joe Ninetyの曲から連続してかけられまして、
最後の最後で見せた最も音楽ラジオっぽい1コマとなりました。
曲の繋ぎ方が少々ぎこちないのは大目に見て下さい。
昨今の放送では当初のメインであった音楽よりも
トークの方へ力を入れていただけに、より一層新鮮な感じがします。
で、その中期以降のツチヤ氏のトークで自分が最も魅力だと思うのは
発言の節々に伊集院光が言うところのDTっぽさを滲ませている事です。
このDTとはダウンタウンの事ではなく、いわゆる童貞を指します。
伊集院氏が、みうらじゅんと共著した本も同名の「DT」というモノでした。
さて、ここは特に誤解を生じやすい箇所であると思うので、
しっかりと書きたいのですが、自分は童貞を決して悪い事だとは思っていません。
“自分はチェリーだ”という怨恨、憎悪、嫉妬などの感情が内向して心に積もっている状態、
すなわちニーチェが提言したルサンチマンという用語を体現しているのが童貞なのであります。
鬱屈した感情をネガティブな方向に費やす人が多いから悪く言われがちですけど、
この感情を上手に適応機制に生かして代償(*1)や、昇華(*2)へと向ける事が出来れば
そりゃあ、とんでもなく凄まじいエネルギーとなるのは間違いない事でしょう。
その際には、このラジオでのツチヤ氏の姿勢を同一視(*3)するのも良いんじゃないでしょうか。
まぁ、このラジオやサイト自体が、その同一視によって作られていたモノなんですけど。
…あ、Venus Beadsについては何も書いてないや。ええっと、詳しく知りたい方はこちらへどうぞ。
なんて感じで、何気なく自分が別で運営しているサイトを宣伝したりしてみたりして。
(*1)ある事柄に対し劣等感を持っている際、他の事柄で優位に立って劣等感を補おうとする事。
(*2)非社会的な欲求を社会に受け入れられる価値ある行動へと転じる事。
(*3)尊敬する他者を真似する事によって自己の評価を高めようとする事。

アウトロ:Frankie Stubbs - I Can't Help Falling In Love(From:Self Titled 10")
フランキーのソロとしてリリースされた10"のレコードから。
全ての曲がアコースティックで演奏されているため、
フランキーの声が特に際立った仕上がりとなっています。
他にも、フランキーは1枚の7"をソロでリリースしており、
そちらではPopeとJesseの曲のアコースティックバージョンと
映画「ティファニーで朝食を」の主題歌「Moon River」のカバーが収録されています。
この曲をもってWest Tokyo Thrahserz Radioは、その歴史に幕を閉じました。
しかし、これからはラジオが聴けなくなって寂しくなるなんて心配はゴム用…
じゃなかった、ご無用、上でも書いたように2006年からは名前を新たに再始動となります。
このラジオの中期以降に確立されたツチヤ氏のフランクなお喋りと、
お茶を濁すようにかかる曲の数々を、これからも楽しみにしていきましょう。
ここで言うフランクとは大雑把とか、そう言う意味でして、
これを省略すると、フランク・雑把となりましょう。
今後の新番組も、そういったアバウトなスタイルに合わせて
あんまり気負わずにフォローしていければと思っております。
元来、革新よりも保守を望む気質の自分としては
今回の改名には少しばかり戸惑いを覚えるモノでしたけど。
そう、自分は例えばフランクフルトを食べている際に
“(ケチャップとかマスタードとか)何もつけないの?”と聞かれたら
瞬時に“責任が取れないから絶対につけます”と答えるような、
そんな保守的で道徳的な観念を持つタイプのクソ野郎なんです。
いかん、いかん。最終回のコメントまで、こんな終わり方じゃあアレにも程がある。
もう少し真面目な形で〆ましょう。ええっと、ええっと…
スピッツの隠れた名曲に「愛のことば」というのがあります。
パフィーに提供して、後にセルフカバーしたのは「愛のしるし」ですね、ハイ。
うら若き日の辺見えみりに提供した「流れ星」も、けっこう良い曲だったなぁ。
ああ、また話が逸れた。この「愛のことば」は、個人的に彼等の曲の中で最も好きな曲でして、
その歌詞の中にWest Tokyo Thrasherz Radioの魅力を端的に表しているような一節があるのです。
“くだらない話で安らげる僕らは、その愚かさこそが何よりも宝もの”。
長らくのご愛聴と下世話なテキストにお付き合いいただき、本当にどうもありがとうございました。